Flugzeug-(Zerstörer) Kreuzer
(駆逐機)航空巡洋艦

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概要

名前の通り駆逐機の搭載を目論んだ巡洋艦です。日本語の名前は著者が勝手に訳しました。見付かっているのは設計図1枚のみ、開発経緯は不明。設計図の署名から民間企業の案だと思われます。海軍総司令部のスタンプがあるので提出もされているようです。計画の進捗は不明ですが、少なくとも建造には至っていない筈。 図面

艦体

主な素材は軽金属。全長170mに対し、基準排水量3,100トン、満載排水量4,500トンという軽さ。形状は丸みを帯びた独特な形で、下部にはバラストキールが突出、他にも多様な装備が付けられています。この規模の巡洋艦を大西洋で運用するにはこれくらいの装備が必要なのかも……?

機関

機関はJumo社製2000馬力、即ち航空機用の物を64機搭載する計画でした。型式は明記されていません。

航空機運用能力

型式不明の駆逐機9機を露天繋止。射出機は中央と後部に計2基。着艦(?)に際しては、艦尾に備えた巻取式の水上滑走路を海面に下ろして使用します。下部の浮袋に空気を入れて浮き、一部をガラス繊維で強化して衝撃に耐える構想でした。

類似計画

先行の案として、全く同じ艦体で射出機ではなくD砲塔を搭載する普通の(?)軽巡洋艦 Leichter Convoizerstörer(軽船団駆逐艦)が存在します(BArch RM 25/8786)

諸元表
項目(駆逐機)航空巡洋艦
基準排水量3,100 英トン
満載排水量4,500 英トン
全長170 m
水線長156 m
全幅18 m
喫水7.30 m
主砲15 cm3 連装 × 3 基 =9 門
副兵装8.8 cm2 連装 × 2 基 =4 門
3.7 cm2 連装 × 4 基 =8 門
2 cm2 連装 × 4 基 =8 門
魚雷3 連装 × 2 基 =6 門
機関Jumo社製2,000馬力× 64 基 =128,000 馬力
シュナイダー・プロペラ1 基
最大速力38 ノット
航続距離40,000 海里 / 10ノット
艦載機駆逐機9 機
航空艤装射出機2 基
滑走路200 m × 20 m

参考資料

  • BArch RM 25/8784 : Flugzeug-(Zerstörer) Kreuzer の図面です。全体を通して参考に。
  • BArch RM 25/8786 : Leichter Convoizerstörer の図面です。
参考文献の書き方はこんな感じで大丈夫なのでしょうか……?

自著

『(駆逐機)航空巡洋艦』インターネットに放つのが躊躇われる推測と妄想
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